台湾のお葬式

文化

何度かお葬式に参列した、私の経験談

楽しい話題ではないですが…

私が台湾に住んでいたのは2年半ぐらいですが お葬式に出席する機会が何度かありました。実をいうと、初めて観光で行った時から行くたびにお葬式に遭遇していました。そんなこともあり、楽しい話題ではないですが関心がある方もいらっしゃると思いますので、今回は台湾のお葬式について経験したことを中心に書きたいと思います。

お葬式の種類

台湾の宗教、習慣

台湾には様々な宗教、習慣があります。ですので、葬儀の仕方も多種多様です。

独特なので有名なのは、アイドルグループのような衣装のブラスバンドが演奏したり、セクシーなポールダンサーが踊ったり、また、爆竹を燃やしたり、銅鑼を鳴らしたりという、日本人の常識からは考えられないにぎやかなお葬式です。これらの式は道教の影響があるようですね。ただ、私はこういうタイプのお葬式には参列したことがありません。

私が参列したことがあるものの多くが、キリスト教プロテスタントのお葬式です。何度かは仏教式のお葬式もありました。

キリスト教のお葬式は、台湾でも、日本でも、他の国でもあまり差はないと思います。牧師のメッセージがあり、故人への思い出が語られたり写真や映像が流されたり、そして聖歌隊や参列者が讃美歌を歌い、お祈りする形です。

追思会という形

「追思会」という形で故人を偲ぶこともあります。お葬式そのものは身内ですまし、その後もっと多くの人が集まる形で開かれることもあります。画像は高俊明牧師の追思会のものです。高俊明牧師は著名人ですので、台南で執り行われた葬儀にも多くの人が集まりましたが、日を改めて台北で「追思会」が開かれました。

白を基調とした供花。
式次第の表紙
式次第が書かれています。

どのように執り行われるのか

日程  

日本と違う点として、葬儀の日程があります。日本では亡くなって数日内に葬儀が執り行われますが、台湾では2週間以上後のことが多いです。ひとつには伝統宗教から来る習慣もあるでしょう。でもそれよりも、日程に余裕があれば親戚知人友人が集まりやすいから、という点があると思います。台湾では、家族が日本やアメリカなど海外にいるケースが多くありますので、日程に余裕があるというのは合理的です。

通知

親戚や友人、知人の元には葬儀日程などが書かれた通知が届きます。封書で、中は二つ折りの片面B5判ぐらいのカードで、淡い色付きのものが多いです。日本では不祝儀には使わない、淡いピンク系もよく見ました。

式場

私が参列したのはすべて台北市内の葬儀です。ほとんどが台北市立第二殯儀館で執り行われました。比較的最近改築された施設です。市内のあちこちから無料シャトルバスに乗ることが出来るのでアクセスも便利です。広い駐車場も完備されています。

その他では、故人ゆかりの教会で執り行われた式があります。ただこれは「お葬式」ではなく「追思会」という形でした。

御香典の金額、渡すタイミング

キリスト教では「御香典」ではなく「御花料」などと言いますが、ここでは分かりやすく「御香典」といいます。私の参列した葬儀では御香典を辞退される方が多く、通知にもその旨が記されていました。もし、お渡しする場合、故人との関係などで金額は異なると思いますが、ポイントは「奇数」にするということです。割り切れる数字は良くないようです。また、もうひとつ気を付けなければならないのは、日本では後日御香典をお渡ししたりすることもありますが、台湾では、葬儀より前にすませなければいけないという点です。御香典はシンプルな白い封筒に入れます。日本のような、水引の付いた袋はありません。

ご遺体の安置場所、方法

地方ならご自宅に安置するようですが、台北市内では、葬儀が執り行われる施設に安置されます。台北市立第二殯儀館の地下には、男女別にご遺体安置室があり、ご遺体は葬儀の日まで冷蔵保存されています。

台湾のユーチューバー、白痴公主さんの動画を見ると、ご遺体安置室の様子がよくわかります

葬儀に参列する際の服装

葬儀に参列する際は、日本のようなきっちりした喪服を着る必要はなく、地味目なら問題ありません。中には、仕事の前に寄ったのか、作業着のような服装の方もおられました。天寿を全うした方の葬儀では、「赤い服」を着る習慣もあったそうですが、最近ではあまり見かけないようです。ある方の追思会では「全身黒の服装は避けてください。」とのことだったので、グリーン系のブラウスに黒のスカートで参列しましたが、会場へ行くと、黒い服装の方も多かったです。一方、花柄のワンピースで参列されている方もいらっしゃいました。

そのほか、思い出したこと

懐中電灯のようなもの

伝統的な仏教式の葬儀に参列した際、ご遺体の口元に丸いぴかぴかした紙が置かれていました。お身体は花で覆われていましたので見えませんでしたが、足元にも同じものが置かれているそうです。これは懐中電灯のようなもので、迷うことなく、まっすぐあの世に行くための旅道具のようなものだそうです。

白痴公主さんの動画その2では、葬儀の様子が分かります

若い方の葬儀

私自身がクリスチャンなので、キリスト教のお葬式は悲しみの中にも安心感があります。でも、他の宗教を批判したりするつもりは全くないです。ただ、時々寂しく感じたり心細くなってしまったこともあります。若い方が亡くなった場合、伝統宗教では親は儀式に参加することができません。もちろん式場のそばにはおられるんですが、式場の外、一般参列者の間で所在なげにされているのを見るのは辛かったです。

葬儀の後はまっすぐ帰宅しない

これも、クリスチャン視点からすると不思議なのですが、葬儀の後はまっすぐ帰宅してはいけないそうです。スーパーや百貨店に寄ったり、参列者とお茶したりして、式場から憑いて来たものを降ろしてくる必要があるんだそうです。

まとめ

台湾での葬儀に参列した経験をいつかブログにアップしようと思いつつ、楽しい話題ではありませんので、今まで避けて来ました。この記事が皆さまの何かのお役に立てば、と思いつつ、矛盾しているようですが、役立てるようなことが起こらないことをお祈りいたします。

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